Tips & Tricks (更新: 2026/6/2)

Claude Codeで画像の遅延読み込みを安全に実装する: Lazy Loading入門

Claude Codeで画像遅延読み込みを実装。LCP、CLS、srcset、失敗例、計測まで初心者向けに解説。

Claude Codeで画像の遅延読み込みを安全に実装する: Lazy Loading入門

画像の遅延読み込みは、loading="lazy"を付ければ終わりではありません。ファーストビューのヒーロー画像まで遅らせると、Largest Contentful Paint、つまり読者が主要コンテンツを見られるまでの時間が悪化します。逆に、下の方にある一覧画像や関連記事画像を全部先読みすると、スマホ回線では本文が表示される前に帯域を使い切ります。

この記事では、Claude Codeに任せても壊れにくい画像遅延読み込みの型を、HTML、CSS、React、IntersectionObserver、計測、プロンプトまで一通り整理します。判断の基準は、MDNのimg要素Intersection Observer API、web.devのブラウザネイティブLazy LoadingCore Web Vitals、ChromeのLCP request discoveryを確認した内容です。

画像全体の圧縮や形式変換から見直したい場合はClaude Codeで画像最適化、骨組み表示はスケルトンローディング、サイト全体の速度改善はパフォーマンス最適化も合わせて読むとつながります。

まず結論

基本方針はシンプルです。最初に見える画像は遅延しない。スクロールしないと見えない画像だけを遅延する。どちらの場合もwidthheight、または同等のaspect-ratioで表示領域を先に確保します。

場所loadingfetchprioritydecoding必須の対策
ヒーロー画像、LCP候補eagerまたは省略highを検討syncまたはasyncHTMLからすぐ発見できる形にする
記事中盤の図解lazyautoasyncwidthheightを入れる
商品一覧の2画面目以降lazyautoasyncsrcsetsizesで小さい画像を選ばせる
カルーセルや無限スクロール状況次第autoasyncIntersectionObserverで少し手前から読み込む

初心者が一番間違えやすいのは、「重い画像だからヒーローもlazyにする」という判断です。ChromeのLCPガイドでも、LCP画像はHTMLからすぐ見つかり、優先され、loading=lazyを避けるべきだと説明されています。Lazy Loadingは、重要なものを遅らせる技術ではなく、まだ見えていないものを後回しにする技術です。

そのまま使えるHTML

まずはフレームワークなしで使えるHTMLです。1枚目はファーストビューのヒーロー画像なのでloading="eager"fetchpriority="high"を使います。2枚目は記事下部や商品一覧にある画像なのでloading="lazy"にします。

<img
  class="hero-image"
  src="/images/hero/product-dashboard-1200.webp"
  srcset="
    /images/hero/product-dashboard-640.webp 640w,
    /images/hero/product-dashboard-1200.webp 1200w
  "
  sizes="100vw"
  alt="商品ダッシュボードのファーストビュー"
  width="1200"
  height="675"
  loading="eager"
  fetchpriority="high"
  decoding="sync"
/>

<img
  class="article-image"
  src="/images/articles/setup-step-800.webp"
  srcset="
    /images/articles/setup-step-400.webp 400w,
    /images/articles/setup-step-800.webp 800w
  "
  sizes="(max-width: 720px) 100vw, 720px"
  alt="設定手順のスクリーンショット"
  width="800"
  height="450"
  loading="lazy"
  decoding="async"
/>

decoding="async"は、画像のデコードを他の描画と並行しやすくするヒントです。常に劇的に速くなる属性ではありませんが、記事中の画像や一覧サムネイルでは自然な初期値です。ヒーロー画像ではsyncにするか、実測してasyncのままにするかを選びます。重要なのは、属性を雰囲気で選ばず、LCPと見た目の安定性を測ることです。

CLSを防ぐCSS

CLSはCumulative Layout Shiftの略で、読み込み中にレイアウトがどれだけズレたかを表す指標です。画像が後から高さを持つと、本文やCTAが下に押し出されます。読者はタップしようとしたボタンを押し損ねますし、広告や購入導線にも悪影響が出ます。

.image-frame {
  aspect-ratio: 16 / 9;
  background: #f3f4f6;
  overflow: hidden;
}

.image-frame > img {
  display: block;
  width: 100%;
  height: 100%;
  object-fit: cover;
}

@media (prefers-reduced-motion: no-preference) {
  .image-frame > img {
    transition: opacity 180ms ease-out;
  }
}

widthheight属性があると、ブラウザは画像ファイルの取得前から比率を計算できます。CMSから画像サイズが取れるなら、必ず保存してテンプレートへ渡してください。どうしてもサイズが不明な外部画像を扱う場合は、コンテナにaspect-ratioを置き、実画像はobject-fitで収めるのが現実的です。

Reactで共通コンポーネント化する

Claude CodeにReact実装を依頼する場合は、「ヒーローだけ優先」「それ以外は遅延」「寸法は必須」という契約をコンポーネントに閉じ込めると安全です。下の例はNext.js専用ではなく、通常のReactでも使えるimgラッパーです。

type SmartImageProps = {
  src: string;
  srcSet?: string;
  sizes?: string;
  alt: string;
  width: number;
  height: number;
  priority?: boolean;
  className?: string;
};

export function SmartImage({
  src,
  srcSet,
  sizes,
  alt,
  width,
  height,
  priority = false,
  className,
}: SmartImageProps) {
  const loading = priority ? "eager" : "lazy";
  const fetchPriority = priority ? "high" : "auto";
  const decoding = priority ? "sync" : "async";

  return (
    <span
      className={`image-frame ${className ?? ""}`}
      style={{ aspectRatio: `${width} / ${height}` }}
    >
      <img
        src={src}
        srcSet={srcSet}
        sizes={sizes}
        alt={alt}
        width={width}
        height={height}
        loading={loading}
        fetchPriority={fetchPriority}
        decoding={decoding}
      />
    </span>
  );
}

このコンポーネントを使うと、商品詳細ページのメイン画像だけpriority、レビュー画像や関連記事画像は通常のlazy、という運用にできます。Claude Codeには「すべての画像をこのコンポーネントへ置き換えて」ではなく、「ファーストビュー画像はpriority、それ以外だけ移行して」と指示する方が失敗しにくいです。

4つの実用ユースケース

1つ目はECの商品一覧です。最初の8商品はファーストビューに入る可能性があるので、無理にlazyへ寄せません。9商品目以降、レビュー画像、関連商品、閲覧履歴はloading="lazy"で十分です。失敗例は、全商品画像にfetchpriority="high"を付けることです。ブラウザの優先度判断を壊し、CSSやフォントの取得が遅れることがあります。

2つ目はメディア記事や手順記事です。冒頭のアイキャッチはLCP候補なのでeager、本文中のスクリーンショットや図解はlazyにします。コード例が多い記事では、画像が本文を押し下げないようにwidthheightを必ず入れます。失敗例は、ぼかしプレースホルダーを背景画像だけで作り、実画像のaltを空にしてしまうことです。検索エンジンとスクリーンリーダーに内容が伝わりません。

3つ目はSaaSダッシュボードです。ユーザーアイコン、顧客ロゴ、レポートのサムネイルは大量に並びがちです。見えていない行をlazyにすると効果があります。ただし、上部の主要グラフやオンボーディングCTAに関係する画像を遅らせると、体感速度ではなく操作開始が遅くなります。収益につながるCTA付近は、速度だけでなくクリックしやすさも一緒に確認します。計測設計はClaude Codeでアナリティクス実装へつなげると運用しやすくなります。

4つ目として、画像ギャラリーや横スクロールのカルーセルがあります。ここではネイティブlazyだけで十分な場合もありますが、スライドがdisplay: noneになっている、スクロールコンテナ内にある、先読み距離を制御したい、という条件ではIntersectionObserverを使う価値があります。

IntersectionObserverを使う場面

ネイティブlazyはまず最初に選ぶべき方法です。ただし、画像を表示直前に差し替えたい、読み込み開始を300px手前にしたい、読み込み後にクラスを外したい、といった高度な制御ではIntersectionObserverが向いています。

<img
  class="js-lazy-image"
  src="/images/placeholders/report-thumb.svg"
  data-src="/images/reports/report-2026.webp"
  data-srcset="/images/reports/report-2026.webp 1x"
  alt="月次レポートのサムネイル"
  width="640"
  height="360"
/>
const lazyImages = document.querySelectorAll("img[data-src]");

function loadImage(img) {
  img.src = img.dataset.src;

  if (img.dataset.srcset) {
    img.srcset = img.dataset.srcset;
  }

  img.removeAttribute("data-src");
  img.removeAttribute("data-srcset");
}

if ("IntersectionObserver" in window) {
  const observer = new IntersectionObserver((entries, currentObserver) => {
    entries.forEach((entry) => {
      if (!entry.isIntersecting) return;

      loadImage(entry.target);
      currentObserver.unobserve(entry.target);
    });
  }, {
    rootMargin: "300px 0px",
    threshold: 0.01,
  });

  lazyImages.forEach((image) => observer.observe(image));
} else {
  lazyImages.forEach(loadImage);
}

ここでもwidthheightは残します。data-srcへ逃がした画像は、JavaScriptが失敗したときに読み込まれない可能性があります。重要画像やSEO上の主要画像には、まず通常のsrcを使ってください。IntersectionObserverは、必要な場面だけに絞るのが安全です。

計測の手順

実装後は、見た目の速さではなく数字で確認します。Core Web Vitalsの目安は、LCPが2.5秒以内、INPが200ミリ秒以内、CLSが0.1以下です。記事の画像遅延読み込みでは、特にLCPとCLSを見ます。

npm install web-vitals
import { onCLS, onINP, onLCP } from "web-vitals";

onLCP((metric) => {
  const lastEntry = metric.entries.at(-1);
  console.log("LCP", metric.value, lastEntry?.element);
});

onCLS((metric) => {
  console.log("CLS", metric.value, metric.entries);
});

onINP((metric) => {
  console.log("INP", metric.value, metric.entries);
});

ローカルではChrome DevToolsのPerformanceパネルで、LCP要素がヒーロー画像になっているか、画像リクエストがHTMLから早く見つかっているか、レイアウトシフトがどの要素で発生しているかを見ます。公開後はPageSpeed InsightsやSearch Consoleのデータで、モバイル実ユーザーの傾向を確認します。Lighthouseだけで判断しないことも大切です。ラボ環境では速くても、実ユーザーの通信環境では別の画像がボトルネックになることがあります。

Claude Codeに渡す安全な依頼

画像最適化は、Claude Codeが一括置換しやすい領域です。だからこそ、範囲、禁止事項、検証を先に書きます。以下のような依頼なら、ヒーロー画像を誤ってlazyにする事故を減らせます。

{
  "goal": "画像の遅延読み込みを安全に追加する",
  "scope": [
    "記事本文と商品一覧の画像だけを対象にする",
    "ファーストビューとLCP候補はlazyにしない"
  ],
  "rules": [
    "すべてのimgにalt、width、heightを残す",
    "下部画像にはloading=\"lazy\"とdecoding=\"async\"を使う",
    "ヒーロー画像にはloading=\"eager\"または省略を使う",
    "fetchpriority=\"high\"はLCP候補1枚までにする"
  ],
  "verification": [
    "コードフェンスとMDX構文を確認する",
    "Chrome DevToolsでLCP要素とCLSを確認する",
    "モバイル幅で画像、CTA、本文が重ならないか見る"
  ]
}

Claude Codeへの追加指示では、「変更前後の差分」「lazyにしなかった画像の理由」「測定で見るべき指標」を報告させます。実装だけを頼むより、判断ログを残す方が次回の改善に使えます。

失敗例チェックリスト

  • ヒーロー画像、商品詳細のメイン画像、上部CTAの背景画像をlazyにしていないか。
  • widthheightを消してCLSを増やしていないか。
  • すべての画像にfetchpriority="high"を付けていないか。
  • srcsetの候補画像が同じアスペクト比になっているか。
  • CSS背景画像にloading属性を付けようとしていないか。
  • altを空にして、意味のある図解を装飾扱いにしていないか。
  • JavaScript無効時に重要画像が完全に消えないか。
  • プレースホルダーが本画像より目立ち、読者を誤誘導していないか。

収益導線へつなげる

画像の遅延読み込みは、単なるスコア改善ではありません。記事では読了率、商品ページでは購入ボタンの見え方、SaaSでは初回操作までの時間に影響します。ClaudeCodeLabの運用では、まず無料チートシートで日常のClaude Code依頼を固め、実装テンプレートやレビュー観点が必要になったら商品一覧へ進み、チームで速度・SEO・CTAまでまとめて改善する場合はClaude Code研修・導入相談へつなげる流れにしています。

この記事で紹介した内容を実際に試した結果、最も効いたのは「lazyを足す」ことではなく「lazyにしない画像を先に決める」ことでした。Masaの検証では、ヒーロー画像をeager、本文下部のスクリーンショットをlazy、全画像に寸法指定、srcsetでモバイル画像を分岐、という順番にすると、LCPとCLSの悪化を避けながら転送量を下げられました。Claude Codeには最初から失敗例と検証項目を渡す方が、あとでヒーロー画像を戻す手戻りが少なくなります。

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Masa

この記事を書いた人

Masa

Claude Codeの実務活用、導入設計、収益導線改善を検証しているエンジニア。10言語の技術メディアを運営中。

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